日本プロゴルフ選手権大会は、1926年に始まった日本最古の歴史を持つプロ最高峰のタイトルです。主催は日本プロゴルフ協会(JPGA/PGA of Japan)で、日本オープン(JGA主催)とは運営組織がまったく異なります。最大の特徴は、出場できるのがJPGA会員のプロに限られ、アマチュアは原則出場できないこと。世界4大メジャーとは別系統の「国内メジャー」の一つで、例年6〜7月ごろに開催されます。この記事では、大会の成り立ちから出場資格、賞金、歴代王者、日本での視聴方法までをまとめて解説します。
日本プロゴルフ選手権大会は、公益社団法人 日本プロゴルフ協会(JPGA/PGA of Japan)が主催する、日本の男子プロゴルフのメジャー大会(公式戦)です。創設は1926年で、日本に現存するゴルフ競技のなかでも最古の歴史を誇ります(日本プロゴルフ協会 公式)。
この大会を理解するうえで最も大切なのが、出場できるのはJPGA会員のプロゴルファーに限られ、アマチュアは原則として出場できないという点です。アマチュアにも門戸が開かれている日本オープン(後述)とは、ここが決定的に違います。文字どおり「日本一のプロを決める大会」という性格を持っています。
また、ここでいう「メジャー」は、マスターズ・全米オープン・全英オープン・全米プロからなる世界4大メジャーとは別物です。日本プロは、日本オープン(JGA主催)やゴルフ日本シリーズと並ぶ日本国内のメジャー(公式戦)という位置づけになります。主催団体も、JPGAは日本オープンを主催するJGA(日本ゴルフ協会)や、ツアーを運営するJGTO(日本ゴルフツアー機構)とは別の組織です。
第1回大会は1926年、大阪毎日新聞社主催の「全日本ゴルフ・プロフェッショナル卅六(さんじゅうろく)ホール・メダルプレー争覇戦」として、大阪府の茨木カンツリー倶楽部で開かれました。出場はわずか6人で、初代王者は宮本留吉でした(Wikipedia日本プロゴルフ選手権大会)。
競技方式は時代によって変わってきました。第5回(1930年)まではストロークプレー、第6回(1931年)〜第28回(1960年)はマッチプレー方式で行われ、第29回(1961年)からは再びストロークプレーに戻り現在に至ります。太平洋戦争の影響で1941年・1943〜1948年は休止されました。
この大会は、中村寅吉、青木功、尾崎将司、中嶋常幸、倉本昌弘、丸山茂樹、片山晋呉ら、日本ゴルフ界をリードした名手を数多く生み出し、名実ともに国内プロの頂点を決める大会として歩んできました。歴代最多優勝は尾崎将司の6勝です(ALBA Net歴代優勝者)。
日本プロは、毎年開催する都道府県とゴルフ場を変えて行う「サーキットトーナメント方式」を採用しています。マスターズのように会場が固定されておらず、全国の名門コースを舞台に持ち回りで開催されるのが特徴です。
近年の開催会場は次の通りです。
| 年 | 開催コース | 所在 |
|---|---|---|
| 2026(第93回) | 蒲生ゴルフ倶楽部 | 滋賀 |
| 2025(第92回) | 三甲ゴルフ倶楽部 谷汲コース | 岐阜 |
| 2024(第91回) | 富士カントリー可児クラブ 志野コース | 岐阜 |
| 2023 | 恵庭カントリー倶楽部 | 北海道 |
| 2022 | (堀川未来夢が優勝) | — |
会場は毎年変わるため、その年の正式な開催コースはJPGA公式の大会ページで確認するのが確実です(日本プロ 競技日程)。
開催時期は時代によって動いてきましたが、近年は5〜7月に行われています。2019年以降は7月開催が基本でしたが、2025年・2026年は5月下旬に開催されました。例年「初夏のメジャー」という位置づけで、日本ツアー前半戦のハイライトの一つになっています。
競技は4日間・72ホールのストロークプレーです。荒天などで日曜までに72ホールを終えられない場合は、月曜に順延して実施することもあります。なお競技自体は、悪天候時には54ホールに短縮しても成立する規定になっています。
賞金は総額1億5000万円、優勝賞金3000万円が近年の水準です(日本プロゴルフ協会 公式)。優勝者には賞金に加えてPGA優勝杯と文部科学大臣杯が授与され、さらに向こう5年間、日本ゴルフツアー機構(JGTO)の公認試合(メジャーを含む)に無条件で出場できるシードという大きな特典が付きます。
日本プロはJPGA会員のプロ限定の大会で、アマチュアは原則として出場できません。本戦に進むには、各種の有資格カテゴリに該当するか、地区予選(セクションステージ)を勝ち上がる必要があります。
主な有資格カテゴリは以下の通りです(最新の正式な条件はJPGA公式で確認してください)。
| 区分 | 主な内容 |
|---|---|
| 過去優勝者 | 過去10年の本大会・日本オープン優勝者 |
| 主要大会優勝者 | 過去5年のゴルフ日本シリーズ・日本ゴルフツアー選手権の優勝者 |
| シニア・前年実績 | 前年の日本プロゴルフシニア選手権・日本シニアオープン優勝者、前年本大会上位10位(タイ含む) |
| 育成・新人 | 前年の日本プロゴルフ新人選手権優勝者、前年度チャレンジトーナメント賞金ランク上位8名 |
| 認定・予選 | PGA資格認定プロテスト1位、地区予選(セクションステージ)通過者 ほか |
このように出場資格はすべて「プロとしての実績・予選」で構成されており、アマチュア枠は設けられていません。「主要アマチュアタイトル保持者にも出場資格がある日本オープン」とは、この点が大きく異なります。
歴代王者には、戦後の日本ゴルフをけん引したスターが名を連ねます。中村寅吉は1957年のカナダカップ(現ワールドカップ)で団体・個人優勝を果たして日本のゴルフブームの火付け役となった名手で、日本プロでも優勝を経験しています。尾崎将司は本大会歴代最多の6勝を挙げ、青木功・中嶋常幸とともに「AON」と呼ばれた時代を築きました。その後も片山晋呉や谷原秀人(2016年優勝、初のメジャータイトル)ら各世代のトップが王座に就いています。
近年は若手の活躍が目立ちます。
| 年 | 優勝者 | 備考 |
|---|---|---|
| 2026 | 細野勇策 | ツアー初優勝。日本人レフティーとして35年ぶりのV |
| 2025 | 清水大成 | 生源寺龍憲とのプレーオフを制す |
| 2024 | 杉浦悠太 | プロ初出場初優勝(大会史上5人目) |
| 2023 | 平田憲聖 | 戦後最年少22歳246日でのメジャー制覇 |
| 2022 | 堀川未来夢 | メジャー2勝目 |
| 2021 | キム・ソンヒョン | 逆転でのツアー初優勝 |
| 2019 | 石川遼 | プレーオフを制し3年ぶりV |
※2020年は新型コロナウイルスの影響で中止。優勝者・記録はALBA Net歴代優勝者やGDO歴代優勝者でも確認できます。
日本プロは昭和の時代から長く日本テレビ系で中継されてきましたが、2024年からはBSフジが4日間の生中継を担当しています。これにより、日本国内の男子プロメジャー(公式戦)でテレビ中継開始以降初めて地上波で中継されない大会となりました(Wikipedia日本プロゴルフ選手権大会)。
このほか、CSのゴルフネットワークでも中継・配信が行われ、JPGA公式サイトや公式YouTube/SNSでもニュース・ハイライト動画が配信されます。放送・配信の編成は年によって変わるため、視聴前に各社の最新の番組表とJPGA公式の告知を確認するのが確実です(日本プロゴルフ協会 公式)。
料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
日本国内には、日本プロゴルフ選手権のほかにも歴史ある大会があり、なかでも日本オープン(JGA主催)・ゴルフ日本シリーズと並んで「国内の主要タイトル」として語られます。
日本プロと日本オープンは名前が似ていて混同されがちですが、主催団体と出場資格が異なります。日本プロはJPGA(日本プロゴルフ協会)が主催しプロ限定、日本オープンはJGA(日本ゴルフ協会)が主催しアマチュアも予選を勝ち上がれば出場できるという違いがあります。どちらもツアーを運営するJGTO(日本ゴルフツアー機構)の公認競技として、年間スケジュールに組み込まれています。シニア世代には、JPGAが主催する日本プロゴルフシニア選手権もあります。
主催団体と出場資格が違います。日本プロは日本プロゴルフ協会(JPGA)が主催するプロ限定の大会で、アマチュアは原則出場できません。一方の日本オープンは日本ゴルフ協会(JGA)が主催し、予選を勝ち上がればアマチュアも出場できます。どちらも国内の主要タイトルですが、運営する組織が別です。
原則できません。日本プロはJPGA会員のプロを対象にした大会で、出場資格はすべてプロとしての実績や地区予選で構成されています。アマチュアにも門戸が開かれている日本オープンとは、この点が大きく異なります。
日本のプロゴルファーが所属する団体で、英語名はThe Professional Golfers' Association of Japan(PGA of Japan)です。日本プロゴルフ選手権やシニアツアーの主催、プロ資格の認定、ジュニア育成などを行っています。日本オープンを主催するJGA(日本ゴルフ協会)や、ツアーを運営するJGTO(日本ゴルフツアー機構)とは別の組織です。
近年は賞金総額1億5000万円、優勝賞金3000万円が水準です。優勝者には賞金に加えてPGA優勝杯と文部科学大臣杯が贈られ、さらに向こう5年間、JGTO公認試合に無条件で出場できるシードが与えられます。
尾崎将司で、本大会通算6勝が歴代最多です。青木功や中嶋常幸らとともに、戦後から平成にかけての日本男子ゴルフをけん引しました。
1926年に大阪・茨木カンツリー倶楽部で第1回が開かれ、初代王者は宮本留吉でした。日本に現存するゴルフ競技のなかでも最古の歴史を持つ大会です。
いいえ。日本プロは毎年開催地とコースを変える「サーキットトーナメント方式」で、全国の名門コースを舞台に持ち回りで行われます。2026年は滋賀の蒲生ゴルフ倶楽部、2025年は岐阜の三甲ゴルフ倶楽部谷汲コースで開催されました。
2024年からはBSフジが4日間を生中継しています。長年中継してきた地上波(日本テレビ系)からBSへ移り、CSのゴルフネットワークやJPGA公式の配信でも視聴できます。編成は年により変わるため、最新の番組表で確認してください。
最終更新: 2026-06-04