シェブロン選手権は、全米女子オープン・KPMG全米女子プロ・アムンディ エビアン選手権・AIG全英女子オープンと並ぶ女子ゴルフ5大メジャーの一つで、毎年4月に行われるシーズン最初のメジャーです。起源は1972年に歌手ダイナ・ショアらが創設した大会で、「ダイナショア」「クラフトナビスコ」「ANAインスピレーション」と名前を変えながら長く愛されてきました。2022年からエネルギー大手シェブロンが冠スポンサーとなり、2023年に開催地をカリフォルニアからテキサスへ移転。優勝者が18番グリーン脇の池に飛び込む名物の伝統も形を変えて受け継がれています。2025年には西郷真央がこの大会の日本人初優勝を果たし、日本でも一気に注目度が高まりました。
シェブロン選手権(The Chevron Championship)は、米国 LPGAツアー(米国女子プロゴルフ協会のツアー)が主催する女子ゴルフの大会で、女子5大メジャーの一つに数えられます。1983年にメジャーへ昇格して以来、伝統的にシーズン最初のメジャーとして4月に開催されてきました(Wikipedia: Chevron Championship)。
メジャーとは、女子ゴルフで最も格式が高いとされる年5大会の総称です。シェブロン選手権はその開幕戦にあたり、1年のメジャー争いの幕開けを告げる一戦として位置づけられています。
大会の起源は 1972年。人気歌手・女優だったダイナ・ショアと、当時のコルゲート・パルモリーブ社の会長デビッド・フォスターが中心となって創設しました。長らくダイナ・ショアの名前を冠していたことから、今も愛称として「ダイナショア」と呼ばれることがあり、優勝トロフィーにもショアの名が刻まれています(LPGA大会ページ)。
この大会は、冠スポンサーの変更にともなって何度も名前を変えてきました。「ANAインスピレーション」「クラフトナビスコ」などの旧名で記憶している方も多く、初心者が混乱しやすいポイントなので、まず名称の歴史を整理します(Wikipedia)。
| 期間 | 大会名 |
|---|---|
| 1972–1980 | コルゲート・ダイナショア・ウィナーズサークル |
| 1981 | コルゲート・ダイナショア |
| 1982 | ナビスコ・ダイナショア・インビテーショナル |
| 1983–1999 | ナビスコ・ダイナショア |
| 2000–2001 | ナビスコ選手権 |
| 2002–2014 | クラフトナビスコ選手権 |
| 2015–2021 | ANAインスピレーション |
| 2022– | シェブロン選手権 |
1972年の創設時は54ホールの大会で、当時の女子ゴルフでは最も賞金が高い大会でした。1983年にメジャーへ昇格し、以後は72ホールのメジャー大会として続いています。
2014年末には日本の航空会社 全日本空輸(ANA)が冠スポンサーとなり、スローガン「Inspiration of Japan」にちなんで「ANAインスピレーション」と改称。2021年10月にはエネルギー大手シェブロンとの6年契約が発表され、2022年から現在の「シェブロン選手権」となりました。この契約に合わせて賞金も大幅に引き上げられています(Golf Digest)。
会場も歴史のなかで大きく動いてきました。創設の 1972年から2022年までの51年間は、カリフォルニア州ランチョミラージュにあるミッションヒルズ・カントリークラブ(ダイナショア・トーナメントコース)が舞台でした。18番グリーンを囲む池「ポピーズ・ポンド(Poppie's Pond)」は、この時代に生まれた名物です(Poppie's Pond公式)。
シェブロンが冠スポンサーになったことに伴い、2023年からテキサス州へ移転。2023〜2025年は、テキサス州ザ・ウッドランズにある ザ・クラブ・アット・カールトンウッズのジャック・ニクラス・シグネチャーコースで開催されました。移転の背景には、テレビ中継の編成や、同時期に始まったオーガスタ・ナショナル女子アマとの日程の重なりを避ける狙いがあったとされています(Wikipedia)。
さらに 2026年からは、同じテキサス州のヒューストンにあるMemorial Parkゴルフコースへ再移転しました。ここはPGAツアーのヒューストン・オープンも開催される公営の名物コースで、パー72・約6,800ヤードのレイアウトです(golf.com)。短い期間で会場が変わっているため、「いつ・どこで開催か」は最新情報を公式で確認するのが確実です。
シェブロン選手権は例年 4月に開催されます。木曜から日曜までの4日間で72ホール(各日18ホール)のストロークプレー(4日間の合計打数で順位を決める方式)で争われ、2日目終了時点で予選カットが行われます。
72ホールを終えて首位が並んだ場合はプレーオフで決着します。実際に近年もプレーオフでの決着が複数回あり、2025年は西郷真央を含む5人によるプレーオフ、2023年のリリア・ブー、2020年のミリム・リーらもプレーオフを制して優勝しています(Wikipedia)。
| 曜日 | 主な内容 |
|---|---|
| 火〜水 | 練習ラウンド・前夜祭 |
| 木 | 第1ラウンド |
| 金 | 第2ラウンド(終了後に予選カット) |
| 土 | 第3ラウンド |
| 日 | 最終ラウンド(必要ならプレーオフ) |
メジャー大会であるシェブロン選手権は、シード権で広く出場できる一般のツアー大会とは異なり、招待制と各種資格に基づく出場となります。2026年大会は世界トップクラスの132名でフィールドが構成されました(LPGAフィールド解説)。
主な出場資格は次の通りです(正式な条件は毎年見直されるため、最新は公式を参照)。
| 区分 | 主な資格カテゴリ |
|---|---|
| ① | 歴代優勝者 |
| ② | 過去のメジャー優勝者 |
| ③ | 直近のLPGAツアー優勝者 |
| ④ | 前年のシェブロン選手権 上位10位まで |
| ⑤ | 世界ランキング上位選手 |
| ⑥ | 他ツアー(欧州女子・日本女子・韓国女子)の上位選手で未出場資格者 |
なお、シェブロン選手権で優勝すると、LPGAツアーの5年シード、Race to the CME Globeの600ポイント、そしてその年の全メジャーの出場権が与えられます。開幕メジャーを制すれば、その後のメジャー争いを有利に戦えるという大きな意味を持ちます(Sky Sports)。
賞金は年々引き上げられており、2026年大会の総額は900万ドル、優勝したネリー・コルダの賞金は135万ドルでした(Golf Digest)。2025年は総額800万ドル・優勝賞金120万ドルで、シェブロン冠化前の2021年(総額310万ドル)から数年で大きく増額されています。賞金額は毎年変わるため、最新は公式発表で確認するのが確実です。
そして賞金以上にこの大会を象徴するのが、優勝者が18番グリーン脇の池に飛び込む伝統です。1988年にエイミー・アルコットが優勝を祝って池に飛び込んだのが始まりで、1994年以降は毎年の恒例行事として定着しました。ミッションヒルズ時代の池は「ポピーズ・ポンド(Poppie's Pond)」または「チャンピオンズ・レイク」と呼ばれ、大会の名物となっていました(Poppie's Pond公式)。
この伝統は会場移転後も受け継がれています。2023〜2025年のカールトンウッズでは18番脇の自然の湖へ飛び込む形に変わり、2026年のMemorial Parkでは仮設のプールを設置して伝統を継続。2027年に向けては専用の人工池を新設する計画も報じられており、形を変えながらも『池ジャンプ』は今も大会の象徴であり続けています(Wikipedia)。
日本にとって最大の出来事は、2025年に西郷真央がこの大会の日本人として初めて優勝したことです。5人によるプレーオフを制し、LPGAツアー初優勝をメジャー制覇で飾るという快挙でした(日本経済新聞)。
近年の優勝者は以下の通りです。
| 年 | 優勝者 | 国 | 決着 |
|---|---|---|---|
| 2026 | ネリー・コルダ | 米国 | 5打差 |
| 2025 | 西郷真央 | 日本 | プレーオフ |
| 2024 | ネリー・コルダ | 米国 | 2打差 |
| 2023 | リリア・ブー | 米国 | プレーオフ |
| 2022 | ジェニファー・カプチョ | 米国 | 2打差 |
| 2021 | パティ・タバタナキット | タイ | 2打差 |
| 2020 | ミリム・リー | 韓国 | プレーオフ |
| 2019 | コ・ジンヨン | 韓国 | 3打差 |
この大会(ダイナショア時代を含む)でのメジャーとしての最多優勝は、エイミー・アルコット、ベッツィ・キング、アニカ・ソレンスタムの3勝です。現役では 2024年と2026年に優勝したネリー・コルダが大会2勝目を挙げ、世界ランキング上位を走る優勝候補の筆頭格です。日本勢では西郷真央に加え、メジャー優勝経験を持つ笹生優花らも上位を狙える存在として注目されます。
日本では、シェブロン選手権を含むLPGAツアーの海外女子ゴルフ中継は、ゴルフネットワークが中心となって放送・配信しています(ゴルフネットワーク)。専門チャンネルならではの長時間中継が魅力です。
このほか、年によっては WOWOW や、見逃し配信に対応する各種動画配信サービスでも中継が提供されることがあります。放送・配信の編成は大会・年によって変わるため、視聴前に各社の最新の番組表を確認するのがおすすめです。海外開催のため、日本では深夜〜早朝の時間帯の放送になる点にも注意してください。
料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
シェブロン選手権はLPGAツアーの公式戦であり、女子5大メジャーの開幕戦です。この後、全米女子オープン、KPMG全米女子プロ、アムンディ エビアン選手権、AIG全英女子オープンと続き、これら5大会が1年の女子メジャーシーズンを構成します。
男子の4大メジャーに対し、女子はエビアン選手権を加えた5大会がメジャーとされているのが特徴です。シェブロン選手権はそのトップを切る一戦として、シーズンの行方を占う重要な大会になっています。
同じ大会です。冠スポンサーが変わるたびに名前が変わってきただけで、起源はいずれも1972年創設の「ダイナショア」です。ナビスコ・ダイナショア → クラフトナビスコ選手権 → ANAインスピレーション → 2022年からシェブロン選手権と名称が移り変わってきました。
2021年にエネルギー大手シェブロンが新たな冠スポンサーになったことに伴い、2023年に長年の舞台だったカリフォルニア州ミッションヒルズからテキサス州ザ・ウッドランズへ移転しました。テレビ中継の編成や日程調整などが背景とされています。さらに2026年からは同じテキサスのヒューストンにあるMemorial Parkゴルフコースへ再移転しています。
優勝者が18番グリーン脇の池に飛び込んで勝利を祝う、この大会名物の伝統です。1988年にエイミー・アルコットが始め、1994年以降は毎年の恒例になりました。ミッションヒルズ時代の池は「ポピーズ・ポンド」と呼ばれ、会場が移った後も自然の湖や仮設プールへ飛び込む形で受け継がれています。
メジャー大会なので招待制と各種資格に基づく出場です。歴代優勝者、過去のメジャー優勝者、直近のLPGAツアー優勝者、前年のシェブロン上位10位、世界ランキング上位選手などが対象で、欧州・日本・韓国の女子ツアー上位選手も一部招待されます。2026年大会は132名で争われました。
2026年大会の総額は900万ドルで、優勝者ネリー・コルダの賞金は135万ドルでした。賞金は年々増額されており、2025年は総額800万ドル・優勝賞金120万ドルでした。最新の金額は公式発表で確認するのが確実です。
2025年に西郷真央がこの大会の日本人として初めて優勝しました。5人によるプレーオフを制し、LPGAツアー初優勝をメジャー制覇で飾る快挙でした。これがシェブロン選手権における日本人の最高成績です。
シェブロン選手権は女子5大メジャーのうち、毎年4月に行われるシーズン最初のメジャー(開幕戦)です。この後に全米女子オープン、KPMG全米女子プロ、エビアン選手権、AIG全英女子オープンが続きます。
最終更新: 2026-06-03