LPGA Tourは、アメリカを本拠とする世界最高峰の女子プロゴルフツアーです。2026年シーズンは13か国で33大会・賞金総額1億3,200万ドルと、76年の歴史で過去最高規模に達しました。笹生優花・古江彩佳・畑岡奈紗・山下美夢有・竹田麗央ら多くの日本選手が主戦場とし、日本のファンの関心も極めて高いツアーです。本記事では、年間王者を決める2つのランキング(Race to the CME GlobeとRolex Player of the Year)の違い、Qシリーズなどの出場権制度、5大メジャー、注目選手、日本での視聴方法までを、初めての方にもわかりやすく整理します。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Nelly Korda | 3412.62 |
| 2 | Haeran Ryu | 2252.80 |
| 3 | Hyo Joo Kim | 1735.42 |
| 4 | Miyu Yamashita | 1639.04 |
| 5 | Jeeno Thitikul | 1546.62 |
| 6 | Hannah Green | 1330.70 |
| 7 | Lottie Woad | 1317.46 |
| 8 | Ruoning Yin | 1264.66 |
| 9 | Ina Yoon | 1151.07 |
| 10 | Jin Hee Im | 1082.64 |
LPGAは Ladies Professional Golf Association(全米女子プロゴルフ協会) の略称で、アメリカを本拠とする世界最高峰の女子プロゴルフツアーを運営する団体です。本部はフロリダ州デイトナビーチの「LPGA International」に置かれています(LPGA公式)。
協会の設立は 1950年9月13日。第二次世界大戦後、女子プロが安定して戦える舞台をつくるため、ベーブ・ザハリアスやパティ・バーグら13人の創設メンバーによって立ち上げられました(初代会長はパティ・バーグ)(LPGA(Wikipedia))。
現在のツアーは暦年(おおむね1月〜11月)で運営されます。2026年シーズンは33大会(公式戦31試合)が組まれ、賞金総額は 約1億3,200万ドルと、協会76年の歴史で過去最高規模となりました(Golf Digest)。世界各国から一流選手が集まり、日本人選手も多数が主戦場としています。
LPGAの歴史は 1950年の協会創設から始まります。黎明期はベーブ・ザハリアス、パティ・バーグ、ルイーズ・サグスら創設メンバーがツアーを支えました。
日本との関わりも古く、樋口久子が1977年に全米女子プロゴルフ選手権を制し、日本人として初めて海外メジャーを勝ちました。続く 岡本綾子は1980年代に米ツアーで活躍し、1987年には日本人初の年間賞金ランキング1位に立ちました。
1990年代後半からは韓国勢の台頭が世界の勢力図を塗り替えます。1998年にSe Ri Pak(パク・セリ)が全米女子オープンを制し、その姿に憧れて競技を始めた「Se Ri's Kids(セリ・キッズ)」と呼ばれる世代が、2000年代以降の米ツアーを席巻しました(LPGA(Wikipedia))。
近年は、その韓国黄金期に続いて 日本の黄金世代・プラチナ世代が世界へ進出しています。畑岡奈紗・笹生優花・古江彩佳がメジャーを制し、2025年には山下美夢有がメジャー初優勝と新人王を同時に手にするなど、女子ゴルフの世界地図は再び動き続けています。
LPGA Tourは 暦年制(1月〜11月)で運営されます。2026年シーズンは 1月29日、フロリダ州オーランドで行われる ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズで開幕し、11月22日にフロリダ州ネイプルズのTiburón Golf Clubで行われる最終戦 CME Group Tour Championship で幕を閉じます(Golf Digest)。
2026年は 13か国・13州を転戦し、欧州との対抗戦ソルハイムカップ(オランダ開催)も組み込まれた、国際色の強い日程です。
| 時期 | 主な内容 |
|---|---|
| 1〜3月 | 開幕(トーナメント・オブ・チャンピオンズ)〜序盤戦 |
| 4月 | 最初のメジャー シェブロン選手権 |
| 5〜8月 | 全米女子OP・KPMG・エビアン・全英女子と4メジャーが集中 |
| 9〜10月 | アジアスイングなど終盤戦 |
| 11月 | 最終戦CME Group Tour Championshipで年間王者確定 |
LPGAには性質の異なる 2つの年間タイトルがあり、混同されやすいので整理します。日本のJLPGAにおける「賞金女王」と「メルセデス・ランキング(年間女王)」の関係に近い、と考えるとイメージしやすいです。
① Race to the CME Globe シーズンを通して各大会の成績でポイントを積み上げる年間ポイントレースです。上位60名だけが最終戦 CME Group Tour Championship に出場でき、その最終戦の優勝者がそのままRace to the CME Globeチャンピオンとなり、巨額のボーナスを手にします。2025年の最終戦は賞金総額1,100万ドル、優勝賞金は単独で400万ドル(2位は100万ドル)という、女子ゴルフ最大級のフィナーレでした(Golf Channel)。
② Rolex Player of the Year(最優秀選手) こちらは1年間の活躍度をポイントで測る賞で、優勝・上位フィニッシュに応じたPOYポイントの年間累計1位が受賞します。メジャーや好成績が重く評価され、「その年いちばん安定して強かった選手」を称える指標です。
この2つは別人が獲ることもありますが、2025年は Jeeno Thitikul(ジーノ・ティティクン/タイ)が両方を制覇しました。彼女は最終戦CMEを2年連続で制してRace to the CME Globeを連覇し、Rolex Player of the Yearと平均ストローク最少のヴァーレ・トロフィーも獲得。シーズン平均68.681は、2002年のアニカ・ソレンスタムを上回るツアー新記録でした(LPGA公式)。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Nelly Korda | 3412.62 |
| 2 | Haeran Ryu | 2252.80 |
| 3 | Hyo Joo Kim | 1735.42 |
| 4 | Miyu Yamashita | 1639.04 |
| 5 | Jeeno Thitikul | 1546.62 |
| 6 | Hannah Green | 1330.70 |
| 7 | Lottie Woad | 1317.46 |
| 8 | Ruoning Yin | 1264.66 |
| 9 | Ina Yoon | 1151.07 |
| 10 | Jin Hee Im | 1082.64 |
LPGA Tourの出場権は 優先順位表で管理され、上位カテゴリーの選手から出場大会を確保できる仕組みです。
フルシード(上位カテゴリー) 前年の年間ポイントリスト上位の選手は、翌年フル出場資格を得ます。具体的には ポイントリスト上位80位までが最上位の「Top-80」カテゴリー、続く 81〜100位が次のカテゴリーに位置づけられ、おおむね前年上位100名前後がシード級の地位を保ちます(LPGAプライオリティリスト)。
Qシリーズ(LPGA Qualifying Series) シードを持たない選手が出場権を争う予選で、地区予選(プレ・クオリファイング)→ クオリファイング → 最終予選(ファイナル・クオリファイング)と段階的に進みます。近年制度が見直され、最終予選の上位25名(タイ含む)に翌季のLPGA出場権が与えられます(以前の45枚から25枚へ削減)(Epson Tour)。
Epson Tour(下部ツアー)からの昇格 下部のEpson Tourで年間成績上位に入った選手にもLPGA出場権が与えられます。Qシリーズ枠の削減と引き換えに、昇格枠は年間10名から15名へ拡大されました(Epson Tour)。下部ツアーで結果を出して這い上がるルートが、以前より重視される設計になっています。
LPGA Tourで最も格式が高いのが 5大メジャーです。男子の4大メジャーと違い、女子は5つがメジャーに位置づけられている点が特徴です。2026年は以下の5試合が組まれています(Sky Sports)。
| メジャー | 時期の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| シェブロン選手権 | 4月 | シーズン最初のメジャー |
| 全米女子オープン | 5〜6月 | USGA主催のナショナルオープン |
| KPMG全米女子プロ | 6月 | 米国PGA共催 |
| アムンディ・エビアン選手権 | 7月 | 唯一の欧州開催メジャー(フランス) |
| AIG全英女子オープン | 8月 | R&A主催、シーズン最後のメジャー |
メジャー以外では、シーズン最終戦の CME Group Tour Championship(優勝賞金400万ドル)が最大の注目を集めます。各メジャーの詳細は個別ガイドを参照してください。
現在の米ツアーは、世界各国のトップが激しく競り合う群雄割拠の構図です。Jeeno Thitikul(ジーノ・ティティクン/タイ)は2024・2025年とRace to the CME Globeを連覇し、2025年はRolex Player of the Yearにも輝いた現役最強格の一人です。Nelly Korda(ネリー・コルダ/米)は2024年に1シーズン7勝を挙げた実力者で、世界ランキング上位の常連。さらに Lydia Ko(リディア・コ/NZ)はパリ五輪金メダルと殿堂入りを果たした第一人者です。
日本人選手の活躍も近年めざましく、世界の主役の一角を担っています。
日本選手の多くがJLPGAで実績を積んでから米ツアーへ挑戦しており、国内ツアーのレベルの高さも示しています。
LPGA Tourは日本でも複数のサービスで視聴できます。中心となるのは WOWOW と ゴルフネットワークで、メジャーや主要大会を生中継・配信しています。
ネット配信では U-NEXT がゴルフネットワークの番組(ゴルフネットワークプラス)を取り込んでおり、スマホ・PCでも観戦しやすくなっています。
大会ごとに放送・配信の担当が変わることがあるため、注目大会(特に日本選手が出場するメジャー)は、その都度WOWOW・ゴルフネットワーク・U-NEXTの編成を確認するのが確実です。
料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
下部ツアーとして、LPGAは Epson Tour を運営しています。ここで年間成績上位(15名)に入るとLPGAへの昇格権が得られる、米女子ゴルフの登竜門です。
シニアツアーとしては、45歳以上を対象とする LPGA Legends Tour があります。
海外ツアーとの関係では、日本の JLPGA(国内女子)、韓国の KLPGA(韓国女子)、欧州の LET(レディース・ヨーロピアンツアー)がそれぞれ独自の人気と実力を持ち、LPGAとは選手の移籍・共同開催・世界ランキングを通じてつながっています。特にKLPGAとJLPGAは、米ツアーへ選手を送り出す主要な供給源になっています。
LPGAで最も注目される年間タイトルは「Race to the CME Globe」です。シーズンを通じてポイントを積み上げ、上位60名が出場する最終戦CME Group Tour Championshipの優勝者が、そのままRace to the CME Globeチャンピオンとなり、単独で400万ドルのボーナスを獲得します。なお純粋な獲得賞金額の合計(マネーリスト)とは別指標で、年間最優秀選手は次のRolex Player of the Yearで決まります。
Race to the CME Globeは年間ポイントレースですが、最終戦CME Group Tour Championshipの優勝者がチャンピオンになる『フィナーレ決着型』で、巨額ボーナスが懸かります。一方Rolex Player of the Yearは、1年間の成績に応じたPOYポイントの累計1位を表彰する『その年いちばん強かった選手』の賞です。性質が異なるため別人が獲ることもありますが、2025年はJeeno Thitikulが両方を制しました。
非常に活躍しています。笹生優花は全米女子オープンを2度(2021・2024年)、古江彩佳は2024年エビアン選手権、畑岡奈紗は2018年全米女子オープンを制覇。山下美夢有は2025年のAIG全英女子オープンでメジャー初優勝と同年の新人王を同時に達成しました。竹田麗央もJLPGA年間女王を経て2026年から米ツアーを主戦場にしています。
LPGAのシードを持たない選手が出場権を争う予選制度です。地区予選(プレ・クオリファイング)から始まり、クオリファイング、最終予選(ファイナル・クオリファイング)と段階的に進みます。近年制度が見直され、最終予選の上位25名(タイ含む)に翌季のLPGA出場権が与えられます(以前の45枚から削減)。
Epson TourはLPGAの下部(育成)ツアーです。ここで年間成績上位15名に入るとLPGAへの昇格権が得られます。Qシリーズの枠が縮小された分、近年はEpson Tour経由の昇格枠が10名から15名へ拡大され、下部ツアーで実績を積むルートがより重視されています。
WOWOWとゴルフネットワークが中心で、メジャーや主要大会を中継・配信しています。ネット配信ではU-NEXTがゴルフネットワークの番組を取り込んでおり、スマホやPCでも観戦できます。大会ごとに編成が変わることがあるため、注目大会はその都度確認するのが確実です。
女子ゴルフのメジャーは、シェブロン選手権・全米女子オープン・KPMG全米女子プロ・アムンディ・エビアン選手権・AIG全英女子オープンの5つです。男子の4大メジャー(マスターズ・全米OP・全米プロ・全英OP)と異なり、女子は5つがメジャーに位置づけられているのが特徴です。
1998年にパク・セリ(Se Ri Pak)が全米女子オープンを制した姿に憧れた『セリ・キッズ』世代が層を厚くし、2000年代以降の米ツアーを席巻しました。韓国のKLPGAは競技人口・育成環境・賞金規模が充実しており、そこで鍛えられた選手が米ツアーへ移籍する流れが定着していることが、韓国勢の強さの背景にあります。
最終更新: 2026-06-03