Epson Tour(エプソンツアー)は、世界最高峰の女子ツアーLPGA Tourが運営する下部(育成)ツアーで、LPGAを目指す選手たちが集まる「女子版の登竜門」です。1981年にFutures Tourとして産声を上げ、Duramed・Symetraと冠スポンサーを替えながら、2022年から現在のEpson Tourになりました。シーズンを通した年間ポイント戦「Race for the Card」の上位15名が、翌季のLPGAカード(出場権)を獲得します。ロレーナ・オチョアやネリー・コルダら世界のトップが巣立ち、2025年には原英莉花が下部ツアー初優勝でLPGA昇格を決めるなど、日本のファンにとっても見逃せない舞台です。本記事では、ツアーの仕組み・歴史・昇格制度・出身選手・日本での視聴方法までを整理します。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Lauren Olivares | 1432.82 |
| 2 | Kaleiya Romero | 1311.07 |
| 3 | Liqi Zeng | 1185.88 |
| 4 | Amari Avery | 1147.72 |
| 5 | Annabelle Pancake-Webb | 908.48 |
| 6 | Mariel Galdiano | 887.49 |
| 7 | Carla Bernat Escuder | 871.75 |
| 8 | Mirabel Ting | 772.90 |
| 9 | Megan Schofill | 757.98 |
| 10 | Lauryn Nguyen | 752.51 |
Epson Tour(エプソンツアー)は、LPGA Tourが運営する女子プロゴルフの下部(育成)ツアーです(Epson Tour公式)。北米を中心に年間20試合前後が組まれ、世界最高峰のLPGA Tourを目指す選手たちが1年を通してしのぎを削ります。
位置付けを一言でいえば「LPGAへの主要な登竜門」です。ここで年間を通して好成績を残した選手が、翌シーズンのLPGA出場権(ツアーカード)を手にします。男子でいうKorn Ferry Tourに相当する、女子側の「上り階段」のひとつ目の大きなステップです。
プレーの中心は3〜4日間のストロークプレーで、ルールやコースセッティングもLPGAに準じます。賞金規模こそLPGA Tourには及びませんが、世界中から有望な若手やステータス再獲得を狙う選手が集まり、レベルの高い戦いが繰り広げられます。
このツアーの歴史は、名前(=冠スポンサー)が何度も変わってきたことでも知られています。1981年にフロリダで創設され、1983年に「Futures Golf Tour」として正式に立ち上がりました。1999年にLPGAの公式下部ツアー(オフィシャル・ディベロップメンタル・ツアー)に認定され、2007年にはLPGAがツアーの運営権そのものを取得しています(Epson Tour公式 / 概観は Wikipedia)。
その後の名称(冠スポンサー)の変遷は次の通りです。
| 期間 | ツアー名 | 冠スポンサー |
|---|---|---|
| 1981〜2005 | Futures Tour | (旧称・地域スポンサー) |
| 2006〜2010 | Duramed Futures Tour | デュラメッド(製薬) |
| 2011 | LPGA Futures Tour | (LPGA直営) |
| 2012〜2021 | Symetra Tour | シメトラ(米保険会社) |
| 2022〜現在 | Epson Tour | エプソン(精密機器) |
2022年1月、LPGAは精密機器メーカーのエプソンアメリカと冠スポンサー契約を結び、現在の「Epson Tour」になりました。その後契約は延長され、2029年まで続く見通しです(Epson Tour公式)。名前は変われど、「LPGAへの登竜門」という役割は創設以来一貫しています。なお2026年シーズンはツアー46年目にあたります(Golf News Net)。
Epson Tourは3月開幕・10月閉幕という、北米のシーズンに沿った日程で動きます。2026年シーズンは全19試合・賞金総額470万ドルで構成されています(Golf News Net)。
開幕戦は3月5日にフロリダで行われる「Atlantic Beach Classic」。春から夏にかけて北米各地を転戦し、シーズン最終戦「Epson Tour Championship」で年間王者と昇格者が確定します。2026年の最終戦はカリフォルニア州のインディアン・ウェルズで開催され、ここで15名のLPGAカードが授与されます(Golf News Net)。
1試合あたりの賞金は数十万ドル規模で、2026年は「Carlisle Arizona Women's Golf Classic」(4月開催)の40万ドルがツアー史上最大の賞金額となります。LPGA Tourの華やかさとは異なりますが、「ここで結果を出せば来季の景色が変わる」という緊張感が、このツアーならではの見どころです。
Epson Tour最大の魅力は、シーズンを通したポイント争い「Race for the Card」でLPGA昇格者が決まる点にあります。各大会の成績に応じてポイントが加算され、最終戦Epson Tour Championship終了時点での順位で昇格者が確定します(Race for the Card公式)。
ポイント上位15名が、翌季のLPGAカードを獲得します。さらに獲得した15名の中でも、順位によって翌季LPGAでの出場優先順位が変わります(Race for the Card公式)。
| Race for the Card順位 | 翌季LPGAでのカテゴリー |
|---|---|
| 1〜10位 | カテゴリー9(上位) |
| 11〜15位 | カテゴリー16 |
つまり「LPGAに上がれるかどうか」だけでなく、「上がった後にどれだけ試合に出られるか」までがこのポイント争いで決まります。だからこそ、上位を目指す戦いはシーズン終盤まで熾烈を極めます。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Lauren Olivares | 1432.82 |
| 2 | Kaleiya Romero | 1311.07 |
| 3 | Liqi Zeng | 1185.88 |
| 4 | Amari Avery | 1147.72 |
| 5 | Annabelle Pancake-Webb | 908.48 |
| 6 | Mariel Galdiano | 887.49 |
| 7 | Carla Bernat Escuder | 871.75 |
| 8 | Mirabel Ting | 772.90 |
| 9 | Megan Schofill | 757.98 |
| 10 | Lauryn Nguyen | 752.51 |
Epson Tourに出場するための主なルートは次の通りです。
出場優先順位は細かいカテゴリーで管理されており、たとえば2026年シーズンは前年Qシリーズで惜しくもLPGA入りを逃した馬場咲希がカテゴリーCに入るなど、日本勢も含めて多くの選手がこの仕組みの中で出場機会を争っています(ALBA)。
Epson Tourは基本的に「どの試合も昇格ポイントが懸かった真剣勝負」ですが、とくに節目となる大会があります。
Epson Tour Championship(最終戦) シーズンを締めくくる一戦で、ここでの順位によってLPGAカードの行方が最終決定します。文字通り選手生命を左右する舞台で、毎年ドラマが生まれます。2026年はカリフォルニア州インディアン・ウェルズで開催されます。
Carlisle Arizona Women's Golf Classic 2026年シーズンに40万ドルというツアー史上最大の賞金を用意する大会で、ポイント面でも重要な一戦です。
そのほか、開幕戦のAtlantic Beach Classic(フロリダ)をはじめ、北米各地で個性的な大会が組まれています(Golf News Net)。LPGAの看板大会のような派手さはありませんが、「ここで結果を出せば人生が変わる」という張り詰めた空気が、このツアー全体を貫いています。
Epson Tour(旧Futures / Symetra Tour)の価値は、ここを巣立った選手たちのその後の活躍が証明しています。ロレーナ・オチョア、キャリー・ウェブ、クリスティ・カー、インビー・パク、ネリー・コルダ、ブルック・ヘンダーソンなど、世界ランキング1位や女王に上り詰めた選手の多くが、このツアーを経てLPGAの舞台へと駆け上がりました(Wikipedia)。下部ツアーで揉まれた経験が、トップ選手への土台になっているわけです。
日本人選手の挑戦 2025年シーズン、原英莉花がEpson Tourに主戦場を移して「Wild Horse Ladies Golf Classic」で初優勝を挙げ、日本国籍の選手としては約23年ぶりとなる米下部ツアー制覇を達成しました。この活躍でRace for the Cardのトップ10入りを果たし、上位カテゴリー(カテゴリー9)での 2026年LPGA昇格を確定させています(ALBA)。
2026年シーズンも、前年QシリーズでLPGA入りを逃した馬場咲希(2022年全米女子アマ優勝)や上原彩子ら、複数の日本勢がLPGA昇格を目標に参戦しています(ALBA)。
Epson TourはLPGA Tourほど中継体制が整っておらず、日本での視聴手段は限られます。
テレビでの全試合中継はほとんど行われていないため、最新の結果やリーダーボードは公式サイトで追うのが基本となります。配信体制は年やシーズンによって変わるため、視聴前に各サービスの最新情報をご確認ください。
料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
Epson Tourは、女子ツアーの「階段」の中でLPGA Tourの一段下に位置しています。
なお、日本にも国内女子ツアー(JLPGA)の下部にあたるステップ・アップ・ツアーがありますが、これはEpson Tourとは別の組織・別の大会です。Epson TourはLPGA(米国)の登竜門、ステップ・アップ・ツアーはJLPGA(日本)の登竜門という位置付けの違いがあります。
年間ポイント戦「Race for the Card」の上位15名が、翌シーズンのLPGA Tourカード(出場権)を獲得します。さらにその15名の中でも、1〜10位は上位のカテゴリー9、11〜15位はカテゴリー16に入り、翌季LPGAでの出場優先順位が変わります。
はい。2025年には原英莉花がEpson Tourで初優勝し、トップ10入りで2026年のLPGA昇格(上位カテゴリー)を確定させました。2026年シーズンも、馬場咲希(2022年全米女子アマ優勝)や上原彩子ら複数の日本勢がLPGA昇格を目標に参戦しています。なお、笹生優花はEpson(旧Symetra)を経由しておらず、2021年の全米女子オープン優勝(非会員優勝)によってLPGAメンバー資格を得ています。
はい、同じツアーの冠スポンサーが変わっただけです。1981年にFutures Tourとして創設され、Duramed(2006〜2010)、LPGA Futures Tour(2011)、Symetra Tour(2012〜2021)を経て、2022年から現在のEpson Tourになりました。運営は2007年以降ずっとLPGAが行っています。
予選を通過するなどして出場資格を得れば可能です。LPGAの予選会(Q-Series)の成績や、大学・アマチュアでの実績を通じて出場権を得るルートがあります。ただし誰でも気軽に出られるわけではなく、一定の競技成績が必要です。
2026年シーズンは全19試合で賞金総額470万ドルです。1試合あたりは数十万ドル規模で、最大はCarlisle Arizona Women's Golf Classicの40万ドル(ツアー史上最大)です(Golf News Net公表ベース)。LPGA Tourには及びませんが、下部ツアーとしては選手の生活と昇格を支える水準です。
Epson Tourは米国LPGA Tourの公式下部ツアー、ステップ・アップ・ツアーは日本JLPGAの下部ツアーで、運営組織も大会も別です。Epson Tourの上位はアメリカのLPGA Tourに、ステップ・アップ・ツアーの上位は日本のJLPGAツアーにつながるという、昇格先の違いがあります。
最終更新: 2026-06-03