ゴルフ日本シリーズJTカップは、国内男子ツアー(JGTO)の1年を締めくくるシーズン最終戦です。1963年に始まった60年以上の歴史を持つ大会で、その年に活躍した賞金ランキング上位者や優勝者など、限られた30名だけが出場できる「最優秀プロ決定戦」という特別な位置づけがされています。日本たばこ産業(JT)が特別協賛し、毎年12月に名門・東京よみうりカントリークラブで開催されるのが恒例。世界4大メジャーとは別系統の、日本国内の最高峰大会(国内メジャー)の一つです。この記事では、ゴルフ日本シリーズJTカップの成り立ちから出場資格、賞金、歴代優勝者、日本での視聴方法までをまとめて解説します。
ゴルフ日本シリーズJTカップは、国内男子プロゴルフツアー(JGTO=日本ゴルフツアー機構が運営)のシーズン最終戦として毎年12月に行われる大会です。その年に顕著な活躍をした選手だけが出場できる「最優秀プロ決定戦」という性格を持ち、出場枠はわずか30名に絞られています(JT公式 大会概要)。
大会の正式名称は「ゴルフ日本シリーズJTカップ」。たばこ・医薬・加工食品などを手がける日本たばこ産業(JT)が特別協賛しており、その名が冠されています。主催は報知新聞社・読売新聞社・日本テレビ放送網で、競技運営の主管を日本ゴルフツアー機構(JGTO)が担う体制です(JT公式 大会概要)。
この大会は、マスターズや全米オープンなど世界4大メジャーとは別系統の、日本国内の最高峰大会(国内メジャー)の一つに位置づけられます。日本オープン・日本プロゴルフ選手権と並ぶ国内ビッグタイトルですが、主催団体も大会の性格もそれぞれ異なります(後述)。
※ なお「日本シリーズ」という言葉はプロ野球の日本一決定戦も指すため、ゴルフの大会を指すときは混同を避けて「ゴルフ日本シリーズJTカップ」のフル表記を使うのが正確です。
ゴルフ日本シリーズは1963年(第1回)にスタートし、60年以上の歴史を誇ります(JT公式 大会概要)。第1回大会は、日本オープン・日本プロ・関東オープン・関西オープン・関東プロ・関西プロという公式戦の優勝者5人によって争われ、初代王者は石井朝夫でした。その後は、その年のツアー優勝者や賞金ランキング上位者など「年間を通して活躍した選手」だけが出場する形へと発展していきます(Wikipedia)。
運営面では、1998年までは日本プロゴルフ協会(PGA)が主催する公式戦でしたが、現在は報知新聞社・読売新聞社・日本テレビ放送網が主催し、JGTOが主管しています。特別協賛は1988〜1997年が日立製作所、1998年からはJT が務めています(Wikipedia)。
かつては前半2日間を大阪、後半2日間を東京で行う形式でしたが、第32回(1995年)からは東京よみうりカントリークラブに会場が固定されました。1966年はカナダカップ(現ワールドカップ)と日程が重なったため開催されず、2025年大会で第62回を数えています(JT公式 過去の大会結果)。
現在の舞台は、東京都稲城市にある名門東京よみうりカントリークラブです。第32回(1995年)以降、この一か所に会場が固定されています(Wikipedia)。
大会のセッティングはパー70・全長7,002ヤード。アウト・インともにパー35という、距離以上に正確性が問われる構成です(JT公式 コースレイアウト)。
最大の名物が、最終ホールの18番(パー3・224ヤード)です。最終戦の優勝争いをそのまま映す難ホールとして知られ、トッププロでも「難関だ」と口をそろえます。毎年ここで優勝の行方が決まる劇的な場面が生まれてきました(JT公式 コースレイアウト)。この18番にはホールインワン賞も設定されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コース | 東京よみうりカントリークラブ(東京都稲城市) |
| パー | 70 |
| 全長 | 7,002ヤード |
| 名物ホール | 18番(パー3・224ヤード) |
| コースレコード | 61(第44回・B・ジョーンズ) |
ゴルフ日本シリーズJTカップは、例年12月上旬に木曜から日曜の4日間で開催される、国内男子ツアーの最終戦です。年末の風物詩として親しまれ、この大会の結果でその年の賞金王(賞金ランキング1位)が確定することも多く、二重の注目を集めます。
競技は72ホール・ストロークプレー。世界4大メジャーのような予選カットはなく、出場した30名全員が4日間を戦い抜きます。出場枠が30名前後と少数精鋭であることが、シーズン最終戦らしい特別感を生んでいます(JT公式 大会概要)。
賞金面では、総額1億3,000万円・優勝賞金4,000万円(2025年大会)。出場者が少ないぶん配分が手厚く、優勝者には賞金に加えて、伝統のチャンピオンブレザー(赤色)とJTカップ、副賞として日産自動車の新車、さらに向こう3年間の日本ツアーシード権が与えられます(JT公式 大会概要 / Wikipedia)。
ゴルフ日本シリーズJTカップには一般的な予選はなく、その年の成績による出場資格を満たした選手だけが招かれます。出場総数は30名。出場の優先順位は以下のとおりです(JT公式 大会概要)。
| 優先順位 | 出場資格 |
|---|---|
| 1 | 前回大会の優勝者 |
| 2 | 本年度のJGTOツアー優勝者(アマチュアを含む) |
| 3 | 本年度のJGTO賞金ランキング上位20位(カシオワールドオープン終了時)まで |
| 4 | 本年度の米PGAツアーまたは欧州ツアー優勝者 |
| 5 | 世界ランキング100位(ダンロップフェニックス終了時)までで、上記に該当しないツアーメンバー上位3名 |
| 6 | 30名に満たない場合、JGTO賞金ランキング21位以下から繰り上げ |
このように、「その年に勝った選手」と「賞金ランキング上位の選手」が中心で、海外メジャー優勝者や世界ランキング上位者にも門戸が開かれているのが特徴です。
かつては「最優秀プロ決定戦」という性格からアマチュアは出場できない規定がありましたが、2007年にアマチュア(当時高校生)の石川遼がツアー優勝したことを受け、同年にこの規定が撤廃され、資格を満たせばアマチュアも出場できるようになりました(Wikipedia)。
歴代最多優勝は、尾崎将司(ジャンボ尾崎)の7勝です。1971・1972・1974・1977・1980・1995・1996年に制し、この大会を最も多く制した選手となっています(JT公式 過去の大会結果)。続いて青木功が4勝、杉原輝雄・尾崎直道・藤田寛之・宮本勝昌が3勝。中嶋常幸は1982年と1993年の2勝です。
近年は2021・2022年に谷原秀人が連覇し、2023年には蟬川泰果が大会史上最年少で優勝。2024年はショーン・ノリス(南アフリカ)、2025年は小木曽喬が初優勝を飾りました(JT公式 過去の大会結果)。
| 年 | 回 | 優勝者 |
|---|---|---|
| 2025 | 第62回 | 小木曽 喬 |
| 2024 | 第61回 | ショーン・ノリス(南アフリカ) |
| 2023 | 第60回 | 蟬川 泰果(大会最年少V) |
| 2022 | 第59回 | 谷原 秀人(連覇) |
| 2021 | 第58回 | 谷原 秀人 |
| 2020 | 第57回 | チャン・キム |
| 2019 | 第56回 | 石川 遼 |
最終戦という性格上、優勝争いと同時に賞金王争いも大詰めを迎えるのがこの大会の見どころです。
ゴルフ日本シリーズJTカップは、主催に名を連ねる日本テレビ系列(地上波)で全国に放送されます。2025年大会では、大会3日目・最終日にあたる12月6日(土)・7日(日)が日本テレビ系全国ネットで放送されました(JT公式 大会概要)。
このほか、前半2日間は日テレジータス、最終日前後はBS日テレで関連放送が組まれ、ゴルフネットワークでも中継が行われるのが例年の編成です(Wikipedia)。
リーダーボード(順位表)やスコアの確認は、JGTO公式サイト(jgto.org)やJT公式の大会サイトが便利です。放送・配信の編成は年によって変わるため、視聴前に各局の最新情報を確認するのがおすすめです。
料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
国内男子の最高峰タイトルは、一般に日本オープン・日本プロゴルフ選手権・ゴルフ日本シリーズJTカップの「国内3大大会」として語られます。ただし、それぞれ主催団体も大会の性格も異なります。
| 大会 | 主催 | 性格 |
|---|---|---|
| 日本オープン | 日本ゴルフ協会(JGA) | アマも予選から挑める「日本一決定戦」 |
| 日本プロゴルフ選手権 | 日本プロゴルフ協会(JPGA) | プロのみのナショナル選手権 |
| ゴルフ日本シリーズJTカップ | 主管JGTO | 上位30名によるシーズン最終戦 |
ゴルフ日本シリーズJTカップは、誰でも予選から挑める日本オープンとは対照的に、1年を戦い抜いた上位選手だけが招かれる「決算戦」である点が最大の違いです。米PGAツアーの最終戦「ザ・ツアーチャンピオンシップ」をモデルにしています(Wikipedia)。大会を運営する国内男子ツアー全体についてはJGTOのページもあわせてご覧ください。
国内男子ツアー(JGTO)のその年の公式戦の最後に行われる大会、という意味です。毎年12月上旬に開催され、ゴルフ日本シリーズJTカップの結果でその年の賞金王(賞金ランキング1位)が確定することも多く、1年を締めくくる「決算戦」として注目されます。
予選はなく、その年の成績による出場資格を満たす必要があります。中心となるのは「その年のツアー優勝者」と「賞金ランキング上位20位までの選手」で、ほかに米PGA・欧州ツアー優勝者や世界ランキング上位者にも枠があります。出場できるのは合計30名だけの少数精鋭です。
いいえ。最多優勝は尾崎将司(ジャンボ尾崎)の7勝です(1971・1972・1974・1977・1980・1995・1996年)。中嶋常幸の優勝は1982年と1993年の2勝です(JT公式の過去大会結果より)。
日本たばこ産業(Japan Tobacco)の略称で、この大会の特別協賛企業です。1998年から協賛しており、大会名に「JTカップ」として冠されています。優勝者に贈られるトロフィーも「JTカップ」と呼ばれます。
東京都稲城市の名門・東京よみうりカントリークラブです。第32回(1995年)以降この一か所に固定されています。パー70・約7,002ヤードで、特に最終18番(パー3)が毎年ドラマを生む名物の難ホールとして知られています。
主催の日本テレビ系列(地上波・全国ネット)で放送されるほか、BS日テレ、日テレジータス、ゴルフネットワークでも中継が組まれます。順位やスコアはJGTO公式サイトやJT公式の大会サイトで確認できます。放送編成は年によって変わるため、最新情報の確認がおすすめです。
はい。かつては「最優秀プロ決定戦」としてアマチュアを除外していましたが、2007年に当時高校生でアマチュアの石川遼がツアー優勝したことを受けて規定が撤廃され、出場資格を満たせばアマチュアも出場できるようになりました。
最終更新: 2026-06-04