トゥーロンは2015年、TaylorMade を退いたショーン・トゥーロンが息子のトニーとともに立ち上げた米国カリフォルニア発の削り出しパター専業ブランドです。創業からわずか8ヶ月後の2016年に Callaway Golf がブランドを買収し、ショーン・トゥーロン本人はオデッセイのジェネラルマネージャーとして同社に合流。以降2023年までオデッセイ傘下のプレミアムミルドラインとして展開されました。
2023年7月、ショーン・トゥーロンは Callaway を退き、息子トニーおよび業界のベテラン鎌足トオル(Toru Kamatari)と再び「Toulon Golf」を共同創業(Callaway とのパートナーシップ形態)。本社をカリフォルニア州ビスタに置き、現在も削り出しパターの設計・製造を続けています。日本市場ではキャロウェイ/オデッセイの流通網を通じて販売されており、製品ページもオデッセイ公式サイト内のカテゴリーに置かれています。
現行ラインナップは2026年コレクションを中心に、ブレード系(Austin、Boston、Hollywood)とマレット系(Las Vegas、Monaco、Alcatraz、Alcatraz Mini)の組み合わせ。米国の地名や場所名を冠したシリーズ展開がブランドのアイデンティティで、世代を重ねるごとに継続モデルと新規モデルを入れ替えていく運用です。
製造は CNC による削り出しミルドが中心で、フェースには「ディープダイヤモンドミル(Deep Diamond Mill)」と呼ばれるフライス目を採用。打感はソリッドながら、表面パターンが順回転とインパクト時のフィードバックを両立させる設計です。価格帯はプレミアム帯で、米国小売は600 USD 〜が中心。
ツアー実績では、ザンダー・ショーフェレが Las Vegas H1 プロトタイプを使用して2024年の PGA 選手権と全英オープンの両メジャーを制覇。同年だけで2つのメジャー優勝を支えた一本として注目を集めました。
どちらも CNC 削り出しのプレミアムミルドパターというカテゴリーですが、スコッティ・キャメロンが Acushnet(Titleist の親会社)傘下で1991年以来30年超の歴史を持つのに対し、トゥーロンは2015年創業と新しいブランド。シリーズ名もスコッティ・キャメロンの Newport / Phantom に対し、トゥーロンは Las Vegas / San Diego / Memphis など米国の都市名を冠する点が特徴です。生産規模・ツアー使用率ではスコッティ・キャメロンが圧倒的ですが、トゥーロンはディープダイヤモンドミルによる独特のフェースパターンと、ショーン・トゥーロン自身による設計思想を前面に出すプレミアム工房系の立ち位置です。
2016年から2023年まで、オデッセイ傘下のプレミアムミルドラインとして展開されてきた経緯から、日本ではキャロウェイ/オデッセイの流通網で販売されています。同じオデッセイのカテゴリー内でも、量産帯のホワイトホット系(実売3〜5万円)とは別軸の削り出しプレミアム帯(実売10万円超〜)として棲み分けられています。