「ゴルフ人口」として引用される数字は、ひとつではありません。日本生産性本部『レジャー白書』のゴルフ(コース)参加人口は2024年で480万人、笹川スポーツ財団の推計は912万人、R&Aが各国のゴルフ団体からの報告をまとめた集計では日本だけで1,092万人です。どれかが誤っているのではなく、数えている対象が違います。 このページでは主要な調査の定義を先に整理したうえで、推移・減少の要因・年齢と性別の構成・世界との比較という4つの問いへの入口をまとめました。年ごとの数値と出典は、それぞれのページに置いています。
ゴルフ人口をめぐる問いは、大きく4つに分かれます。それぞれの要点を先に示します。
| 問い | ここでわかること | 要点 |
|---|---|---|
| どれだけ減ったのか | 1993年から最新年までのゴルフ場参加人口の推移と、1年ごとの出典 | ピークは1994年の1,450万人、2024年は480万人でおよそ3分の1。ただし同じ期間にゴルフ場が受け入れた延べ回数は1割台の減少にとどまる |
| なぜ減ったのか | 接待・費用・時間・世代・代替娯楽という5つの通説の検証 | 大きく減ったのは2000年代で、バブル崩壊の直後ではない。国税庁が集計する交際費等は2011年度以降むしろ増えており、近年の減少を接待需要だけで説明することはできない |
| 誰がプレーしているのか | 年齢構成・性別構成の変化と、入口としての練習場・インドア施設 | この四半世紀でもっとも動いたのは70歳以上。女性比率は上がったが、女性の推計人数そのものは2000年を下回る |
| 世界ではどうか | 米国と世界の参加者数、日本の位置づけ | 米国は2016年を底に増加へ転じ、R&Aの集計でも米国・メキシコを除く市場の参加者は前年から増えている。日本の減少は世界共通の現象ではない |
4つとも、それぞれのページで年次データと出典つきで扱っています。あわせて、調査ごとに違う「ゴルフ人口」の定義を下の「データの出どころ」に整理しました。はじめての方は推移→要因→属性→世界の順で追うと、数字の意味がつながります。
このグラフの読み方を3行にまとめます。
単年の増減はそのまま読まないでください。 この参加人口は標本調査の参加率に調査対象人口を掛けた推計値で、ゴルフに該当する回答は200人前後とされます。2015年から2016年にかけての27%減とその翌年の反発のように、実態の変化というより推計の振れとみるべき動きが混じります。傾向は3〜5年の幅で見るのが安全です。
年ごとの数値とその1件ずつの出典、練習場人口やゴルフ場の延べ利用者数との対比は、推移のページにまとめています。
このテーマで扱う数字は、次の資料に由来します。同じ「ゴルフ人口」でも、数えている対象が違えば倍以上変わります。
| 資料 | 発表元 | 数えているもの | 直近の値 |
|---|---|---|---|
| レジャー白書 | 公益財団法人日本生産性本部 | 1年に1回以上ゴルフ場でプレーした人(15〜79歳の推計) | 480万人(2024年) |
| スポーツライフ・データ | 笹川スポーツ財団 | 1年に1回以上コースまたは練習場でゴルフをした人(20歳以上の推計) | 912万人(2024年) |
| Global Golf Participation | R&A | 9ホール・18ホールのコースで年1回以上プレーした人(各国団体の報告と推計) | 1,092万9,000人(2025年・日本) |
| スポーツの実施状況等に関する世論調査 | スポーツ庁 | この1年間にコースでラウンドした人の割合(18〜79歳・有効回収4万件) | 5.4%(2024年11月調査) |
| 社会生活基本調査 | 総務省統計局 | 過去1年間にゴルフ(練習場を含む)を行った人の割合(10歳以上・約19万人) | 6.9%(2021年) |
| ゴルフ場利用税の課税状況 | 一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会 | ゴルフ場が受け入れた延べ回数 | 8,750万人(2024年度) |
| Golf Industry Research | National Golf Foundation | 米国でゴルフをした人(6歳以上) | コース2,910万人/練習場等を含む総数4,810万人(2025年) |
「日本のゴルフ人口」というひとことでも、480万人と1,092万人という2つの正しい数字が並びます。前者はゴルフ場でのプレーに限った標本調査からの推計、後者は各国のゴルフ団体からR&Aへ報告された値をもとにした集計です。出典を書かずに数字だけを引くと、比較にも時系列にも使えなくなります。
参加人口は人を、ゴルフ場利用税の課税状況からわかる延べ利用者数は回を数えています。人数がピークのおよそ3分の1になった一方で延べ回数の減少が1割台にとどまるのは、この2つが別の指標だからです。「ゴルフ人口は減ったのに予約が取りにくい」という体感のずれも、ここから説明がつきます。
1つの数値に1つの出典を紐づけ、出典に到達できない数値は載せません。取れない年は空欄のまま残し、推測や補間では埋めません。調査手法の変更で系列が断絶している場合はグラフと表に明示します。図表・数表は、出典を明記のうえ転載・引用いただけます。
統計データと分析コラムで深掘りします。
数え方によって変わります。ゴルフ場でプレーした人に限ると480万人(2024年・日本生産性本部『レジャー白書2025』)、練習場を含めると912万人(2024年・笹川スポーツ財団)です。9ホール・18ホールのコースでプレーした人として、ゴルフの国際統括団体であるR&Aが各国団体の報告をまとめた値は1,092万9,000人(2025年)になります。引用するときは調査名と定義をセットで示してください。
レジャー白書のゴルフ(コース)参加人口で確認できる範囲では、1994年の1,450万人がピークです。2024年の480万人はそのおよそ3分の1にあたります。年ごとの値と1件ずつの出典は推移のページに掲載しています。
数えているものが違うためです。参加人口は「人」を、ゴルフ場利用税の課税状況からわかる延べ利用者数は「回」を数えています。参加人口がピークのおよそ3分の1になった一方で、延べ利用者数はピークだった1992年度から1割台の減少にとどまっています。1人あたりのラウンド数が増えたという読み方と整合します。
起点によって答えが変わります。コロナ禍の底からは回復していますが、2000年と比べると20歳代の実施率も女性の推計人数もまだ下回っています。実施率・推計人数・構成比の3つを分けた検証は、年齢と性別の構成を扱うページにまとめています。
いいえ。米国はNational Golf Foundationの推計で2016年を底に増加へ転じ、2025年はコースでプレーした人が2,910万人、練習場やシミュレーター施設だけの参加者を含めた総数は4,810万人です。R&Aの集計でも、米国・メキシコを除く市場の参加者は前年から増えています。
数える対象・対象年齢・調査方法が違うからです。レジャー白書はゴルフ場でのプレーのみ(15〜79歳)、笹川スポーツ財団はコースまたは練習場(20歳以上)、R&Aは9ホール・18ホールのコースでのプレー(各国団体の報告ベース)を数えています。どれかが正しくどれかが誤りということではありません。
図表・数表は出典を明記のうえ転載・引用いただけます。数値の原典は各表の出典欄に記載した各機関の資料です。レジャー白書は毎年秋(2025年版は10月31日発行)、スポーツ庁の世論調査は年度末、笹川スポーツ財団の調査は隔年、R&Aの集計は春に公表されます。公表され次第、該当するページの数値とグラフを更新します。
最終更新: 2026-08-03