クラブ概要

PING G440 SFTドライバーは2025年2月6日発売の新作ドライバーで、スライスで右へ飛びがちなゴルファーのためにドロー方向へボールを返す設計です。モデル名のSFT(Straight Flight Technology)はこれまでのピンドライバーで伝統的なドローモデルの名称で、シリーズではG440 MAX(スタンダード)やLST(低スピン・操作性重視)と並ぶドロータイプに位置付けられます。 設計上の特徴として、PING独自の「飛び重心」コンセプトをさらに進化させています。ボディには新技術のカーボン・フライ・ラップクラウン(カーボン製クラウン)と軽量フリーホーゼルを組み合わせ、PING史上最も低い重心設計を達成しました。前作G430 SFTと比べてクラウンが薄く、余剰重量をヘッド下部へ再配置することで、かつてない高弾道かつ低スピンを可能にしています。フェースは前作より中心部で約4%、周辺部で約7%薄くし、反発エリアを拡大。新たにロフト9度モデルも追加され、もともとスピン量が多いゴルファーの距離不足解消にも配慮されています。 外観はやや大きめの460ccヘッドで、ヒール側にボリュームを持たせたストレートフェース形状です。前作同様、ヘッド後方には2つのウェイトポジション(DrawポジションとDraw+ポジション)があり、ドローの強弱を切り替え可能です。前作よりつかまりは強くなっているため、ドロープラス設定ではフェース回転が大きい人は左への強いフックに注意が必要です。全体的に構えやすく安心感のあるフェース形状に仕上がっています。

性能・特性

  • 飛距離性能: 高い打ち出しと最適スピンによってキャリー重視の飛距離性能を発揮します。テストでは高弾道でキャリーを稼ぎつつ総合飛距離も伸びており、前作以上の飛距離性能が得られます。
  • 弾道の高さ・スピン量: 非常に高い弾道が得られ、バックスピン量は2500rpm前後の適正範囲に収まります。低スピン寄りながら安定したスピン量で、高い打ち出し角(15°前後)と組み合わせてキャリーを最大化する設計です。
  • 操作性(つかまり・抜けの良さ): ヒール寄りに重心を配したドローバイアスポイントで、自然にボールをつかまえやすい設計です。ヘッドはシャロー形状で振り抜きも良いため、やさしくしっかりフェースに当てやすいクラブです。スライサー向けにつかまりを強めに設定しており、ドロー回転がかけやすい操作性があります。
  • ミスヒット時の挙動: 高慣性モーメント(MOI)設計と「スピンシステンシー・テクノロジー」により、ヒールヒットや上下のミスでもスピン量が安定し、飛距離ロスが抑えられています。新しいフリーホーゼルはヒール打点でのボール初速もアップさせるため、多少のミスでも距離をしっかり稼げます。

おすすめユーザー

G440 SFTドライバーは、スライスに悩むミドル~シニア層のゴルファーに最適です。特にヘッドスピードが40~46m/s程度の方で、打ち出しを上げつつボールをしっかりつかまえたい人に向いています。高弾道・低スピン設計なので、スピン過多で飛距離をロスしがちな中上級者にもおすすめです。逆に、もともとフェースを返すのが得意でフックが多い方や、非常に速いヘッドスピードの上級者にはつかまり過ぎる可能性があるため、他モデルを検討してもよいでしょう。

ユーザーの声・レビュー

ポジティブ

  1. 球が非常に高く上がり、ドロー回転がかかりやすいため、キャリーでしっかり飛ばせると評価されています。
  2. 構えたときにフェースが真っ直ぐ構えやすく、安心感があるという声が多くあります。
  3. 捕まりが良い設計で、球が自然とつかまって真っ直ぐな弾道になりやすい点が好評です。

ネガティブ

  1. もともとフェースを返す癖(フック癖)がある人が使うと、強いフックが出てしまう場合があると指摘されています。
  2. ドロー設定を強めにするとつかまり過ぎるため、フェースを大きく返す人は左への引っかけに注意が必要という意見があります。
  3. ドローバイアス設計のため、初心者やフェードが得意な人には扱いづらいモデルであるという声も聞かれます。