ゼロトルクパターとは、シャフトの軸線の延長上にヘッドの重心がくるように設計し、ストローク中にフェースを回そうとする力(トルク)をほぼゼロにしたパターです。手元でフェースの向きを補正しなくても、フェースがスクエアのまま動きやすいのが特徴です。

L.A.B. Golfが先行してきた設計で、2024年12月にオデッセイがAI-ONE SQUARE 2 SQUAREを、2025年7月にテーラーメイドがSpider ZTを発売してから大手メーカーにも一気に広がりました。この記事では、仕組み、よく混同されるフェースバランスとの違い、各社の方式、選び方の順に整理します。いま買えるモデルを比べるならゼロトルクパター おすすめランキングにまとめています。

ゼロトルクとは何か

通常のパターは、シャフトの軸線とヘッドの重心がズレているため、ストローク中にフェースが回転しようとします。これが「トルク」(回転モーメント)です。手元でこの回転を抑える必要があるため、上手な人は無意識に補正していますが、補正量がブレると芯を外したり方向性が散ったりします。

ゼロトルクパターは、シャフト軸の延長線が重心を通るように設計することで、この回転モーメントを物理的にほぼゼロまで小さくします。手元で何もしなくても、フェースは「勝手にスクエアのまま」進んでくれる。これが基本原理です。

フェースバランスとの違い

「フェースバランス」と「ゼロトルク」は混同されやすい言葉です。フェースバランスは、シャフトを水平に支えたときにフェースが真上を向く静止状態での性質。ゼロトルクは、ストローク中にフェースを回そうとする力そのものを小さくする動いているときの設計です。フェースバランスのパターでも、シャフト軸の延長線が重心を通っていなければゼロトルクにはなりません。

見た目の目安として、ゼロトルクパターはシャフトの延長線を重心に通すため、ヒール側ではなくヘッドの中央寄りにシャフトを取り付けたモデルが多く見られます。

各社の呼び方と主なモデル

呼び方はメーカーごとに違いますが、目的は同じ「フェース回転の最小化」です。

ブランド 方式・シリーズ名 主なモデル
L.A.B. Golf Lie Angle Balance DF3 / MEZZ.1 MAX / OZ.1i / LINK.2.1 / VZN.1i
オデッセイ Square 2 Square(S2S) AI-ONE SQUARE 2 SQUARE(2024年12月)/ Ai-DUAL Square 2 Square(2026年1月)/ TRTL Square 2 Square(2026年8月)
テーラーメイド Spider ZT STANDARD / LONG / COUNTER BALANCE(2025年7月)
PXG Zero Torque(ZT) Bat Attack ZT / Hellcat ZT / Mustang ZT / Allan ZT / Torpedo ZT
Evnroll ZERO / ORIGIN ZERO Z1 / ZERO Z5cs / ORIGIN ER2 / ORIGIN ER5
ベティナルディ Simply Balanced Zero-Torque Technology ANTIDOTE SB1〜SB5 / ヒールシャフトのANTIDOTE #7(2026年7月)
トゥーロン Formula Formula CS / 45 / 90 / Formula Roswell 45・90
SeeMore Zero Torque SBx / SKx(2025年10月)
Edel Golf Torque Balanced E-1〜E-3 / E-T01 Zero Torque(2025年11月)
ピレッティ NO-TORQUE FERRARA 2.5 / SAVONA 2.5(2025年)
ウイルソン Infinite Zero Torque The 606 / Lakeview(2026年3月)
国内メーカー トルクレス設計 ほか 本間ゴルフHONMA×BUGATTI PUTTER Collection PRISM / キャスコ9/9 STRAP-PUTTER Type-TL / DOCUS SHAKA2 Zero Torque

このほかのモデルも含めた現行の全モデルは、ゼロトルクパター おすすめランキングで名器度順に比べられます。

広がった経緯

  • 2010年代: L.A.B. Golf(Directed Force)とEdel Golf(Torque Balanced)が先行
  • 2022年: EvnrollがZEROシリーズで参入
  • 2024年12月: オデッセイがAI-ONE SQUARE 2 SQUAREを発売し、大手メーカーが参入
  • 2025年: ピレッティ、PXG、ベティナルディ、テーラーメイド(7月)、SeeMore、Edel GolfのE-T01が続く
  • 2026年: ウイルソン(3月)、本間ゴルフ(6月)、キャスコ(10月)など国内メーカーにも広がる

2025年からの約1年で、それまで専門ブランドが中心だったカテゴリに大手と国内メーカーが相次いで加わりました。

選び方

1. カスタムで合わせるか、既製で選ぶか

L.A.B. Golfは多くのモデルを、ライ角や長さを指定するカスタムオーダーで販売しています(VZN.1iのように既製仕様のモデルもあります)。L.A.B. GolfのLie Angle Balanceは、ライ角どおりに構えたときにバランスが取れるように作られているためです。オデッセイ・テーラーメイド・PXGなどは既製スペックから選べます。まず試してみたいなら既製、本気で合わせるならカスタムという選び分けがわかりやすい基準です。

2. ヘッド形状で絞る

形状 主なモデル
マレット系 L.A.B. MEZZ.1 MAX / オデッセイS2S / Spider ZT / PXG Hot Rod ZT・Mustang ZT・Hellcat ZT / SeeMore SKx / Toulon Formula 45・90 / ウイルソンInfinite Zero Torque / Edel E-T01 / ベティナルディSB5
ブレード系 L.A.B. B.2・LINK系 / Evnroll Z2s / ピレッティFERRARA 2.5 / SeeMore SBx / ベティナルディSB1・SB2
ハーフマレット L.A.B. OZ系 / ベティナルディSB3

3. ヒールシャフトで選ぶ

ゼロトルクパターはシャフトがヘッドの中央寄りに刺さるモデルが中心です。見慣れたヒールシャフトの構え感がほしい人は、L.A.B. GolfのOZ.1i HS / LINK.2.1 / LINK.2.2、ベティナルディのANTIDOTE #7が候補になります。

4. 長尺・カウンターバランス

  • ブルームスティック(長尺): オデッセイAI-ONE SQUARE 2 SQUARE JAILBIRD BROOMSTICK / Ai-DUAL Square 2 Square 1/2-BALL BROOMSTICK MAX
  • カウンターバランス: テーラーメイドSpider ZT COUNTER BALANCE / ベティナルディANTIDOTE SB1 CB・SB2 CB・SB3 CB

まとめ

ゼロトルクパターは、シャフト軸の延長線上に重心を置いてフェースの回転を抑えたパターです。フェースバランスとは別の考え方で、2024年末からの大手の参入をきっかけに選択肢が大きく増えました。

選ぶときは形状(マレット / ブレード / ハーフマレット)→ シャフト位置(センター寄り / ヒール)→ カスタムか既製かの順で絞るとシンプルです。候補が決まったら、ゼロトルクパター おすすめランキングで各モデルの評価と価格を比べてみてください。